理化学研究所とともに科学道100冊を展開している編集工学研究所は、学校で科学道100冊の書籍をより活用してもらうため、読書体験を記録する「科学道100冊 探究型読書クエストリーディング®NOTE」を開発しました。探究型授業や毎日の読書タイム、長期休みの宿題、ホームルームなどでもお使いいただけるノートです。
2021年1月に販売を開始しました(50冊単位での購入・1冊単価300円。詳細は以下をご覧ください)。
「探究型読書クエストリーディング®」とは
編集工学研究所が提唱する探究型読書クエストリーディング®は、本を通じて好奇心や探究心を刺激する読書スタイルです。一冊を完璧に理解しようとすることよりも、複数の本からインスピレーションを得ながら、自分の想像力をどんどん動かしていくことを大切にします。
探究のアンテナをたてて、本の世界を自由自在に旅してみましょう。数冊のあいだを早足で通り過ぎたり、一冊にじっくり向き合ったり。読み飛ばしても熟読してもOKです。
何かが「わかった!」とたんに、次の「知りたい!」が顔を出す。本を使ってそんなワクワクの連鎖をおこすのが、クエストリーディング®です。
「科学道100冊 探究型読書クエストリーディング®NOTE」とは
探究型読書クエストリーディング®の手法で本を読み、記録していくノートです。記入欄を埋めていくことで、自然とクエストリーディング®のプロセスに沿った読書ができます。
ノートを書き進めながら「科学道100冊」の本をたくさん手に取り、科学のおもしろさ・素晴らしさを感じてみてください。
クエストリーディング®の3つのポイント
本を通じて自分の中の好奇心・探究心に出会うために、本ノートでは3つのポイントを実践していきます。
3つのポイント
1)読前・読中・読後
クエストリーディング®では「読前・読中・読後」のステップで本を読んでいきます。いきなり本文を開かず、読む前にちょっと本の内容を想像してみる。読み終わったら放っておかずに世の中や自分とつなげてみる。このひと手間によって、読書はダイナミックな探究活動になります。
2)3冊まとめて読む
クエストリーディング®では「3冊まとめて読む」ことを推奨しています。「何となくつながりのある3冊」を同時並行で読むことで、頭の中でつながりが生まれ、立体的な情報のネットワークができていきます。思わぬ連想が広がり、自分の内側に潜んでいる好奇心や探究心が、知らず知らずに引き出されます。
3)人とすすめ合う
気に入った本は友人同士ですすめ合いましょう。自分が気に入った本を人にすすめるには、その本の魅力を言葉にする必要があります。内容を要約し、その本のおもしろさや注目ポイントを取り出し、アウトプットする。そのプロセスの中で2度読むことになり、読書がより一層深まります。
3つのパートからなる「クエストリーディング®NOTE」
ノートは3つのパートから構成されおり、各パートで上記の「クエストリーディング®の3つのポイント」を実践していきます。
Part1 科学道クラシックスを読もう!
「科学道クラシックス」50冊の読書を記録するパートです。
「科学道100冊」は、旬のトピックなど3つの軸で選んだ「テーマ本」50冊と、時代を経ても古びない良書として選んだ「科学道クラシックス」50冊で構成されています。「科学道クラシックス」は理化学研究所の研究者などからアンケートを集め、その中から選定した「大人になる前に出会ってほしい科学道の本」。時代を経ても古びない良書50冊です。
科学道クラシック50冊を、「読前・読中・読後」のプロセスに沿って読みすすめていきます。
- 【読前】この本はどんな本? 表紙や目次から内容を想像してみよう!
- 【読中】読みながら心にひっかかったことを3つ書きとめよう!
- 【読後】読み終わって思い浮かんだこと、連想したことを残そう!
ゲーム感覚で本をパラパラめくるだけでも良いので、できるだけたくさんの本を手にとって、読書欄を埋めていってください。多くの本に触れることで、教科書とはまた違う科学の姿が見えてくるはずです。
Part2 3冊の本でテーマを探究しよう!
3冊の本を使いながら、独自のテーマを探究していくパートです。
ページには、テーマ記入欄と、1冊ずつの記録欄、3冊読んで考えたこと・もっと知りたくなったことの記録欄があります。
すでに探究したいテーマがある場合は、それに沿って3冊の本を選んでください。まだ探究テーマがない場合は、直感的に3冊を選び、そこから自分が気になるテーマを浮かび上がらせるという使い方もできます。本を通して、自分の中にある好奇心が見えてくるはずです。
1冊ではなく3冊をまとめて読むことで、頭のなかでつながりが生まれ、自分だけの探究領域が見つかるかもしれません。
Part3 おすすめ本を紹介しよう!
これまで読んできた本の中でみんなにすすめたい本を選び、「紹介カード」を作成するパートです。
その本を読んだきっかけ、好きなところを整理したうえで、紹介カードに記入していきます。その本を読んだ時の感覚・感情をオノマトペで表現するのが特徴です。
イラストや文字を工夫をして、クラスメートたちの読みたい気持ちを刺激するカードを作りましょう。図書室や教室などに掲示していただければ、みんなが本に出会うきっかけにもなります。
科学道100冊 探究型読書クエストリーディング®NOTE
- ■仕様
- ・B5サイズ(一般的なキャンパスノートと同じ大きさ)
- ・全48ページ/フルカラー
- ■販売について
- ・学校さま向けに50冊単位で販売
- ・価格は50冊15000円(単価1冊300円/税別)※送料不要
- ■購入希望・お問い合わせ
本件に関しする購入希望やお問い合わせ、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。
みなさまからのお申込み・お問い合わせをお待ちしています。
クエストリーディング®NOTEの活用法
ノートの開発にあたり、科学道100冊を展開してくれている中学・高校のうち、20校ほどにモニター校としてご参加いただき、各学校の活用法を伺いました。ぜひ参考にしてください。
参加校の声
山崎学園 富士見中学校高等学校
「本校では高1全員に配付し、探究学習のはじめのテーマ設定に活用しました。どんな本を読んだらよいかわからない生徒にとっては、まずはこれから読んでみようというきっかけづくりになりました」
北陸学院中学校・高等学校
「以前から中学の理科の授業の一環として、科学道100冊を使ってビブリオバトルを実施していましたが、今回のノートは国語科の授業で活用しました。“オススメ本紹介カード”をつくり、新入生に向けて掲示します」
※使用していただいたのはサンプル版です。販売中のものとは内容が少し異なります。
茨城県立水戸工業高等学校
「高校1年生の国語総合の授業でノートを活用しました。ノートの3パートのいずれかを使用して、ビブリオバトルで紹介する本の内容やPRポイントをまとめました」
横須賀学院中学校・高等学校
「以前から理科の授業の冒頭10分間で理読(理科読書)という時間を設けており、その理読の時間にノートを使用しました。長期休みの宿題にも“オススメ本紹介カード”を課題にする予定です。ノートを気に入っている子が多かったので、1学年内で終わらせず、3年間継続的に利用したいです」