【レポート】「科学道100冊2021」活用レポート①のバナー画像

【活用レポート②】「科学道100冊ジュニア」寄贈団体の声

2021年度に実施した「科学道100冊」の寄贈事業では、全50団体に書籍セットをお贈りしました(「科学道100冊2021」を30団体、「科学道100冊ジュニア」を20団体)。

 

寄贈団体では、どのように科学道100冊を活用しているのでしょう?本記事では、各団体から届いたレポートを紹介します。

 

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【寄贈レポート③】「科学道100冊ジュニア」寄贈団体からの声

 

「科学道100冊ジュニア」寄贈団体からの声

富良野市立山部小学校(北海道)

当小学校では、国語や生活科の授業で動物や植物について調べ学習をする機会があり、子どもたちが「科学道100冊ジュニア」の本を手にとって利用していました。図書館での貸出では、写真絵本や昆虫図鑑などが人気でした。これまで科学分野の本が不足しており、借りたくても借りられない子や、好きなジャンルの本を見つけられない子もいたのですが、本が充実したことで、子どもたちの好奇心に応えられるようになりました。あらためて寄贈いただけたことに感謝します。

富良野市立山部小学校の展示

 

神奈川県立平塚盲学校図書館(神奈川県)

新着コーナーの半分を利用して展示しています。ブックレットを見開きで置いて、紹介されている本を1~2冊面だしして置くなどして、展示の工夫をしています。絵が大きくカラフルな本が多いので、見えにくい子どもたちも楽しそうに手にとっています。

神奈川県立平塚盲学校図書館の展示

 

神奈川県立平塚ろう学校(神奈川県)

予算に余裕があったら図書館に入れたいと思っていた本がいくつも含まれており、蔵書に加えることができたことを嬉しく思っています。大型の本は、表紙を見せて立てて置いたりしています。幼稚部の親子や小学部の児童生徒が来館の時は「科学道100冊ジュニア」を紹介し、一緒に本を広げて見て楽しんでいます。

 

愛知県犬山市立楽田小学校(愛知県)

当小学校では、理科担当の先生からのリクエストがあり、「科学道100冊ジュニア」を理科室に展示し、理科の授業に活用しています。授業後に、子どもたちが興味のある分野の本を手に取り「すごい!」「きれいな本」「今日はこれ読む!」などと言いながら、目を輝かせてページをめくる姿を見かけたりします。図書館で貸し出ししている本があることを伝えると、「借りられるの!楽しみ」と言い、図書館に足を運んでくる子どもも増えています。
これまで科学に関する本は予算の都合上、購入することが難しく、子どもたちが目にすることはほとんどありませんでした。今回、このような機会に恵まれたことで、子どもたちがたくさんの科学の本に出会うことができました。

愛知県犬山市立楽田小学校の展示

 

大阪府茨木市立東小学校(大阪府)

本校では「みんなが決める科学道100冊ベスト5!」というイベントを図書委員会と企画・運営しました。「科学道100冊ジュニア」の本に、一人一票を投票できるというものです。「先生が一緒に読んでくれたから」「表紙を見て写真がきれいだったから」など、選んだきっかけはさまざまで、科学の入口が多様であることが分かりました。終了後は結果を貼り出し、本との新たな出会いになる仕掛けとしました。1位はダントツで『まほうのコップ』でした。
そのほか、2週間で7冊読むと、手作りのしおりがもらえる「ラッキー7読書」、先生の好きな絵本を謎解き形式で紹介する「さがせ!先生の宝物」など本を楽しむ企画も考えています。

大阪府茨木市立東小学校の展示

 

島根県大田市教育委員会(島根県)

このたび市の教育委員会に寄贈いただいた「科学道100冊ジュニア」の本は、市内すべての小中学校において回覧し、学校図書館での貸し出しや、授業を通して科学への関心を高めていきたいと考えています。
大田市立仁摩小学校では、6学年全クラスで紹介して味見読書を実施し、6年生の理科「私の研究」での発展読書も行いました。ブックレットが児童たちへの本紹介に非常に役立ちました。
写真は、市内の中学校で、授業において科学道100冊を紹介し、読書指導をしているところです。学校ごとにさまざまな方法で生徒に科学道100冊を紹介しています。

島根県大田市教育委員会の展示風景

 

山口市立鋳銭司小学校(山口県)

当小学校では、科学道100冊ジュニアをさまざまに活用しています。③〜⑥は2学期に実施予定です。

  1. 科学道の本を読み聞かせ(理科読)
  2. 科学道の本を使ってアニマシオン(ゲームやクイズを取り入れて考える力を育てる読書活動)を実施
  3. 図書館まつりに図書委員会による「科学道レストラン」をオープン
  4. 図書館内に科学道研究室のスペースを設置
  5. 地域の方への披露
  6. 他校への貸し出し

いまは2学期に行う③「科学道レストラン」(教室まで科学道の本が出張するイベント)の準備を進めています。
5月から徐々に貸し出しをスタートしましたが、次々と子どもたちの手に渡り、なかなか書架に戻ってこない人気の本も多数です。夏休み前にもたくさんの本が貸し出されました。小学生には少し難しいかなと思われる本にも、食いついていました。子どもたちの好奇心が、分からないところを飛び越えていくのだと感じます。「科学の本の面白さに子どもたちがどんどん目覚めている!」と、先生方にも喜ばれています。

山口市立鋳銭司小学校の展示

 

下関市教育委員会教育部教育研修課(山口県)

寄贈いただいた「科学道100冊ジュニア」の書籍は、現在3分割して、下関市立各小学校(42校)への巡回貸出をしています。図書の提示の仕方は各学校に任せており、図書館に全冊設置する学校もあれば、朝の時間や授業の合間に手に取りやすいように、教室に分けて設置した学校もあります。
写真やイラストが美しい図書は、どの学年にも人気があります。中学生対象でもふさわしいような読み応えのある図書もありますが、ある小学校では、科学に興味のある2年生の児童が、全ての図書を読破しました。子どもたちが科学に興味を持つきっかけとなっており、感謝します。
小学校への巡回は来年1月末までで完了する予定で、その後は、中学校も含めた各学校からの希望に応じて順次貸出します。

下関市教育委員会教育部教育研修課の展示

 

須崎市立図書館(高知県)

図書館での「科学道100冊ジュニア」展示のほか、市内公民館や小学校への書籍の貸し出しも実施しました。
図書館では、良質な科学本が充実したことで、科学本全体の利用冊数が増加しました。中には「この本の続きはないのか」とシリーズを予約したり、科学道の本から別の科学の本に興味を持ったりした方もいました。
巡回図書では、子どもたちが興味津々で本を手に取る姿が見られ、ブックレットを喜んで持ち帰っていました。巡回図書の貸出も継続して行い、更に子どもたちに科学の素晴らしさが伝わるよう活用していきます。

須崎市立図書館の展示

 

梼原町立図書館(高知県)

館内の3カ所(こどもエリア、自然科学ライブラリー1、1F特集コーナー)での展示を2ヶ月間行いました。
また同期間中、梼原学園(小中一貫校)図書室とのコラボも実施。寄贈図書の一部を団体貸出し、学園図書室で特集棚を設置しました。学校の図書室で読んだ子が、図書館に来て「科学道100冊ジュニア」を手に取る様子が見られました。小学生向けの書籍が中心ですが、大人の興味も引くようで、親子で楽しまれたのち、パンフレットを持ち帰る姿が見られました。
好評だったこともあり、8月には「夏休みだ!科学道100ふたたび」として「夏の自由研究」特集棚と合わせて設置します。

梼原町立図書館の展示

 

鹿児島市立宮小学校(鹿児島県)

本校では、読書を通して「創造性」「自律性」「社会性」を身につけるために、寄贈していただいた科学道100冊を活用しています。なかでも、創造性を養うために「めざせ!宮小発明王」という企画をして、生徒1人ずつが20冊の読破を目指しています。
100冊リストの中には、自然科学だけでなく、伝記や物語なども含まれているので、今まであまり科学に興味を示さなかった児童も次々と手に取って読んでいます。

また、図書委員会の朝の読み聞かせで活用したり、6月の読書旬間では「空気鉄砲」のワークショップを行なったりして、科学分野の読書へと繋げています。今後も本を活用し、更なる科学分野の興味関心を高めていこうと思います。

鹿児島市立宮小学校の展示