数学界最大の難問に隠された
数学者たちの熱いドラマ
360年間誰も解くことができなかった「フェルマーの最終定理」。町の図書館で数式に出会った少年ワイルズは、人生を数学に捧げ、1995年、ついに完全証明を成し遂げた。サイモン・シンがワイルズへの取材をもとに、3世紀に及ぶ数学者たちの苦闘を描いたノンフィクション。数学はこんなにアツかった。
360年解けなかった超難問をめぐるノンフィクションです。私のような研究者にも、時に「わかった!」という瞬間が訪れ、幸福感に包まれることがあります。この本では天才数学者ワイルズがフェルマーの最終定理を証明したその瞬間を「言葉にならない美しい瞬間」と振り返ります。そのリアリティは圧巻です。
花栗哲郎
創発物性科学研究センター 創発物性計測研究チーム チームリーダー
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研究の過程にはさまざまなドラマがあります。一つの問題にも世界中に競合する研究グループがいて、時々刻々と状況が変わります。科学者は「誰か他の人が先に解決してしまうのではないか」というヒリヒリとした感覚を持ちつつ、楽しみながら研究に没頭しています。このスピード感を一般人に伝えるのはとても難しいことですが、本書は変に脚色することなく、現場の科学者が感じているヒリヒリを伝えてくれます。
園田 翔
革新知能統合研究センター 汎用基盤技術研究グループ 深層学習理論チーム 研究員
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