ハイゼンベルク本人が描く
量子力学を生んだ対話の数々
「科学は対話の中でこそ生まれる」とハイゼンベルクは言う。対話の相手は、アインシュタイン、ボーア 、シュレティンガーなど、科学界の巨星たち。2度の大戦を経験しながら、著者がいかに暮らし、どんな討論によって思索を深めたのか。量子力学の生みの親が若き日々を振り返る。
量子物理学に「不確定性原理」を提唱した20世紀の代表的物理学者ハイデンベルグの自伝著作です。数々の物理学者との交流を通じ、その思索を深めるとともに、日常を含め当時の社会状況などが語られています。
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著者ハイゼンベルクによる序文が特に素晴らしいです。「科学は人間によってつくられるものであります」という一文で始まり、「科学は討論の中から生まれるもの」と、科学の核心には討論(対話)があることを強調しています。本編中でも、実験結果の解釈をめぐって討論する量子力学建設期の物理学者たちの様子が、イキイキと描かれています。
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