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【おすすめ科学絵本⑧】「身近な春の植物に親しむ本」10冊

【おすすめ科学絵本⑧】「身近な春の植物に親しむ本」10冊

このコーナーでは、幼いお子さんから小学生のための科学絵本を中心に紹介します。 

 

春、4月。色とりどりの花が咲き、草木が一斉に芽吹く季節です。通学の道すがら、校庭や近くの公園、自宅の庭などでよく目にする植物たちと仲良くなりましょう。 

 

春の陽光をうけて、すくすくぐんぐん伸びる植物の生命力は驚くばかりです。見て、さわって、遊んで、食べることもできるかも…。 

 

植物と友だちになって、その元気な力を分けてもらいましょう。今月は植物と友だちになれるような本を選んでみました。 

(科学読物研究会 篠田木末)

 

つばきで日本文化の伝承を

つばき

矢間芳子/作

つばき

福音館書店

1993年

つばきは、木へんに春で「椿」と書く日本原産の木。古代から神木とあがめられ、いつも日本人の暮らしのそばにあった。 

この本では、近所の神社に出かけた子どもたちがつばきの花や葉・実をつかった遊びをおばあさんから教えてもらい、そのおかげでつばきを大好きになる。遊び方の図解もわかりやすいので実際にやってみよう。 

 

 

つくしだれのこ すぎなのこ

つくし

甲斐信枝/作

つくし

福音館書店

1994年

春がくるといちはやく頭を出し、にょきにょきと伸びるつくし。冒頭はおいしそうなつくしの料理が並ぶ。みずみずしい絵と語りかけるような文章から、つくしの生態がよくわかる。 

つくしはほうしで増えていく。つくしの根っこをたどっていくと、緑の草「すぎな」とつながっているのも不思議。 

 

 

春はさくら・ら・ら・ら

さくら

長谷川摂子/文 矢間芳子/絵

さくら

福音館書店

2005年

日本の春に、さくらの花は欠かせない。さくらの木の1年間を「わたしはさくら、なまえはソメイヨシノ」と木が自分のことを話す形でやさしく教えてくれている。開花の春から緑の夏を経て紅葉の秋へ、そして寒い冬を越してまた花のつぼみを膨らませていく。最後の見開きページの満開の様子は本当に「みごと、みごと!」 

 

 

たんぽぽにはひみつがいっぱい

たんぽぽ

平山和子/作

たんぽぽ

福音館書店

1972年

明るい黄色でみんなによく親しまれている花だが、知らないことも多いことに気づかされる本だ。とりわけ、4ページにわたって描かれた80㎝を超す根っこの様子は誰もが驚くだろう。 

著者の長年にわたる観察と的確な写生によってたんぽぽのたくましい生態が見事に表現されている。自然にいざなう言葉かけもやさしい 

 

 

あかちゃんたち、笑ってる、歌ってる

葉っぱのあかちゃん

平野隆久/写真・文

葉っぱのあかちゃん

岩崎書店

2008年

春をむかえて、芽吹きはじめた葉っぱに焦点を当てた写真絵本。冬芽の中にたたみこまれていた小さな小さな葉っぱが少しずつほぐれていく様子が連続写真で紹介されている。 

公園で見つけたイチョウやユリノキ、アジサイなどの葉っぱの赤ちゃんたちの何とかわいらしいこと!さぁ、次はすくすく育った若葉も見に行こう。 

 

 

この小さくて白い花の名前は?

校庭のざっ草

有沢重雄/作 松岡真澄/絵

校庭のざっ草

福音館書店

2007年

校庭や道ばたに自然に生えている身近なざっ草の名前を知って、ともだちになってほしいという思いで作られた、たいへん調べやすい図鑑絵本。 

季節や、色、背たけ、つるでのびる、など特徴でまとめられているので、植物のことをあまり知らなくても探せるようになっている。自分で調べて分かる喜びを子どもたちにぜひ体験してほしい。 

 

 

キャベツの花ってどんな花か知ってる?

やさいの花

埴沙萠/写真 嶋田泰子/文

やさいの花

ポプラ社

2016年

毎日食卓にのぼり、台所やスーパーの店先でよく目にする野菜。この野菜たちがどんな花を咲かせるかは意外と知られていない。ニンジン、ゴボウ、エンドウ豆などの美しい花に驚き、「野菜も花が咲く植物なんだ!」と、興味をもつきっかけになるだろう。子どもから大人まで一緒に楽しめる本だ。 

 

 

やさいのきれはしから緑の葉っぱが!

やさいはいきている ーそだててみよう やさいのきれはしー

藤田智/監修 岩間史朗/写真

やさいはいきている ーそだててみよう やさいのきれはしー

ひさかたチャイルド

2007年

料理した後で棄ててしまう野菜の切れ端も、家庭で簡単に育てることができる。この本はその方法と野菜の成長の様子を写真で見せてくれている。 

ニンジンやキャベツ、ダイコンの切れ端から緑の葉っぱがすくすく伸びる様子を毎日楽しく観察できる。ぜひ実際に育てて、野菜が生きていることを実感してほしい。  

 

 

あそぼうあそぼう、くさばなはともだち

植物あそび

ながたはるみ/作

植物あそび

福音館書店

1998年

遠くの山や野原に出かけなくても、身近なところにある草花で色々な遊びができることを教えてくれる本。 

ガーデニングや草木染、ジャムの作り方から野草の食べ方、押し花づくり、昔から伝わる草花あそびまで、みんながすぐに遊べて楽しめるよう詳しく描かれているので、どれからやってみようかなとワクワクする。 

 

 

木はいつもそばにいてくれる

木はいいなあ

ユードリイ/作 シーモント/絵 さいおんじさちこ/訳

木はいいなあ

偕成社

1976年

新緑の季節の木は本当に美しくて、タイトルのとおり「木はいいな」と大きな声で言いたくなる。夏は木陰をつくってくれるし、木登りもできるし・・と、木がどんなふうにいいかが素直な文とのびやかな絵でつぎつぎに語られ「だから木を植えよう」と結ばれる。 

木とともにある歓びがまっすぐに伝わる長く読み継がれた絵本。  

 

 

科学読物研究会

会員

篠田木末(こずえ) 

「こどものための科学の本の研究、普及」を目的に活動する科学読物研究会の会員。 

愛知県豊田市在住。小・中学校や保育園、図書館での読み聞かせボランティア。 

豊田市の自然環境教育施設「自然観察の森」で毎月1回、森のおはなし会を開き、自然をテーマにした絵本を読んでいる。絵本は子どもたちにとっての自然への扉。「絵本から自然へ、自然から絵本へ」を合言葉に、草花あそびや虫の観察、工作などもとりいれて、子どもたちと楽しい時間を過ごしている。森と絵本を楽しむ会・ねっこぼっこ所属。 

雪国生まれなので、春を迎える嬉しさが心にしみこんでいる。